育成に定評のあるプロ野球の広島東洋カープの球団方針「育てて勝つ」

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2016年から2018年にかけてセントラルリーグ3連覇を果たした広島東洋カープは、12球団の中で国内フリーエージェント制度を利用して選手を獲得したことのない唯一の球団です。
日本人選手はトレードで獲得した選手かフリーエージェント制度により他球団に移籍した選手の人的保障として獲得した選手を除き、全てドラフトで獲得した選手です。2019年6月時点で在籍している支配下の外国人選手は7人ですが、そのうち3人は広島東洋カープがドミニカ共和国に設置しているカープアカデミーの出身者です。
在籍している殆どの選手が自前で一から育成した選手なのです。

広島東洋カープは特定の親会社を持たない市民球団として発足し、現在も特定の企業から資金援助を受けることなく経営されています。潤沢な資金を持たないがためにマネーゲームに参加することができず、育成に力を入れざるを得なかったという側面があります。
しかし、それ故に「育てて勝つ」ことを球団方針として長期的な視点で選手の育成に取り組んできました。ドラフトでは、「肩が強い」「足が速い」といった一芸に秀でた身体能力が優れた選手に着目して指名を行い、足りない部分は入団後に徹底的に鍛えることで選手を育成してきました。

外国人選手も育成するのが、広島東洋カープの特徴です。ドミニカ共和国は数多くのメジャーリーガーを輩出するほど野球が盛んな国で、現在はメジャーリーグの複数の球団が育成施設を設置しています。
このドミニカにいち早く着目してカープアカデミーを設立したのは1990年のことです。

それ以降、カープアカデミーで育成されたドミニカ人選手が何人も広島東洋カープで活躍しています。

「カープ女子」という言葉が流行語になるほどこのチームのファンが増えてきたのは、「育てて勝つ」ということにこだわってきた広島東洋カープの球団方針に魅せられてのことかもしれません。